なぜこんなに物価が高くなったのか?MacBook Airを買って金が消えただけだが不自由さにPowerBook 2400cを思い出した
2010年代の早い時期、PCなんて5万円も出せば、20インチ液晶の一体型PCを買えて、おつりが来たように記憶している。SONY VAIOがそうだった。PCは随分安くなったなあ、ありがたいなと感じた。
Macはさすがに5万円じゃ買えなかったかもしれないけど、寒風吹きすさぶ正月に銀座のApple Storeで並べば、MacBook Airが6万円で買えたような気がする。Mac miniは5万円くらいだった。
ところが、この2020年に、MacBook Airの一番安いモデル(しかも去年値下げしたという!)にApple Careを付けて税金を払うと15万円を超えるというので驚いた。
スマートフォンのフラッグシップモデルが1000ドル(11万円)を超えたというので話題になったのが数年前だが、スマホは他人のお下がりしか使わない私には全く関係のない話題なので無視をしていたら、いつの間にかPCまで値上げをしていた。5万円で手が届くものに碌なものがなく、フルHD液晶にメモリを増設…となると、最低でも8万円は必要になる。
10年前よりPCの性能が上がったのだから、値上げも当たり前だと思うかもしれないが、わたしはこの四半世紀、コンピューターは「性能は上がり続けるのに値段は落ち続ける」のをずっと見てきたものだから、がっかりした。
128GB SSDではTimeMachineによるデータ引っ越しができない
私が買ったMacBook Airは、最安グレードの128GB SSDモデルなので、とうぜん容量が足りず、今まで使っていたiMacの1GB HDD+128GB SSDのTimeMachineバックアップからの引っ越しはできない。
とりあえずは移行アシスタントでmacOSの設定やら、WiFiの設定のみ引き継いだ。あとはクラウドサービスのiCloudやら、Googleアカウントやらを設定すれば、残りはローカルデータのみになる。困ったのはメールだ。
GMailならデータはメールサーバにあるので良いけど、私が過去に受け取った膨大なメールがiMacのTimeMachineに入っている。これを実機なしに移動する手段は無いっぽい。Librariesフォルダ内の特定のファイルをコピーするとメールデータの移行ができる、とネット上で散見されるけど、少なくとも私はできなかった。そろそろローカルのメールデータをクラウド上にバックアップして、Webから検索できるようなサービスが現れないだろうか?
解決法:
データ引越し前にMail.appのデータをすべて書き出し、引越し先のストレージにコピーしたあとにMail.appから読み込む。
USB-Cでは既存の周辺機器を接続できない
この四半世紀の間、規格の遷移により不要なゴミと化したケーブルに、一体私は幾らつぎ込んだのだろうか?単なる電線の癖に、なぜこんなに高いのか?特にAppleのケーブル。USB-Cオス⇔USBメスのケーブルですら1800円くらいする。サードパーティーから出ている、MacBook専用を謳うドックアダプタなどは、評判の良いものは1万円以上するじゃないか。MacBook Air本体とApple Careで16万円ちかい金が消えたのに、無収入の私にこれ以上の散財はできない。よってAmazonで「Rampow USB Type C to USB 3.0 変換アダプタ」というやつを買った。2個セットで899円。ちゃんと使える。
この不自由さ、なにか昔の「サブノートPC」の拡張性のなさを思い出す。当時はFDDもCD-ROMドライブも無いPowerBook 2400cとか。
これ、1997年当時の実売価格438,000円と書いてあるので、現在の物価に直すとたぶん50万円を超えるはずであり、MacBook Airの119,800円を高いと言ってはいけないのか?
PowerBook 2400c、当時欲しかったね。高くて買えなかったけど。設計も製造も日本IBMということで、ThinkPadに通じる無骨さもあり「IBMがMacを作るとこうなる」という夢のコラボ(?)でもある。だいたいCPUからしてIBM製なのだかから、Intel製CPUを持つThinkPadよりもIBM色が濃厚なのは、実はPowerBook 2400cなのではないか?
しかし当時と現在で状況が異なるのは、今はクラウドストレージという便利なものがあり、必要なものはそちらに保存しておけば、ローカルのPCの中身なぞOSとWebブラウザが入っていれば十分なのだった。
とにかく、AppleCareで保証されている3年の間に、これを使って投資額以上に稼がなければならない。悪評高いバタフライキーボードは私の好みのキータッチではないけど、Aキーの左隣がControlでもあり(日本語キーボード)、物理escapeキーもあることだし、プログラミングくらいはできるのではないか。2019年モデルから採用のTrueTone対応Retinaディスプレイの発色は極めて綺麗であり、眺めているとその緻密な解像度と発色にうっとりする。これだけでも大枚をはたいた価値があるというものだ。
追伸:そして3月にMacBook Air 2020年モデルが出てがっかりした。