ダーウィンを継ぐ大学者の説を「極論ですね」と一蹴した斉藤由貴に顎が外れた
ドーキンスを誰だと思ってるんだ
このビデオは「アーサー・C・クラーク 未来からの伝言 — 2001頭脳の冒険 — 」、というテレビ番組らしい。いとうせいこう、斉藤由貴、といった顔ぶれを見ると、1980年代末から1990年代初頭頃の制作か。
ビデオの6分頃から若き日のリチャード・ドーキンスが登場する。部屋の中のMacの機種からすると1990年頃だろうか。ようやく日本でも彼の著書「利己的な遺伝子」が一般にも話題になった頃だったと記憶している。
ドーキンス「肉体をDNAの乗り物として見た場合、不安定な人類とコンピューターではどちらが優れた乗り物なのか？
人類は過ちを犯すが彼らは正確だ。
人類は寿命で死ぬが彼らは死なない。
人類は戦争などの愚行で自滅するかもしれないが、彼らはそんな馬鹿なことはしないだろう。
DNAの目的は自己複製であるので、そのためには人類より確実な乗り物とを選んでも不思議ではない。人類とコンピューターと、どちらが優れた機械であるのか？いつの日かDNAの全情報がコンピューターに複製できた時、生身の人間はもう必要ないのではないか。私はこう想像さえしているのです。これは利己的な遺伝子の側に立った未来像であり、私はこのようになってほしいとは思っていない」
いとうせいこう「…というのがドーキンス先生のお話でした」
斉藤由貴「うーん、かなりちょっと、極論ですよね」
😱何言ってるの！？オメーの信じてるモルモン教の「2000年前のイスラエルの物語の続きがニューヨークの地面を掘ったら出てきた」より説得力あるじゃねえかよ！！
「やはりイギリスの進化生物学はダーウィン以来の伝統なのか、ドーキンスのような傑出した才能が出てくる」ぐらい言えば、知ったかぶりできたものを…。
そして日本の頭脳はこの養老孟司が出てくる。「人類に意識が宿った原因」として一つは社会生活を送る上で他者の考えを推測する必要があったから、もう一つは脳が大きくなり余ってきたからだと。そこで空を飛ぶ唯一の哺乳類・コウモリを例に出し、コウモリは木の上でぶら下がって生活をしていたから手が余り、そこで羽が発達した…と自説を展開。
コウモリの先祖が何かはまだ化石が見つかっていないようだけど、近縁のムササビなどを見ると、木にぶら下がって生活をしているわけではないので、飛行能力の進化が「樹上生活→ジャンプ→滑空→飛行」の順番だと仮定した場合、「木の枝に逆さになって生活する」が飛行能力より先にあったとは信じがたい。むしろ、飛行するのに適した羽を獲得した結果、羽の構造は鳥類と同じ収斂進化なので結果、両手があまり用をなさなくなり鳥のように足だけで枝に掴まるようになった、と考えたほうが自然ではないか。養老センセイもドーキンスの本を読んだほうがいいんじゃないですか？
あと「人類に意識が宿った原因」と言うけど、意識は人間だけのものではなく、他の動物にもどうやらあるっぽいぞ、というのは犬や猫などペットを飼ったことがある人なら分かりそうなものだけど。原始的な生物が餌にたどり着くまでにどのような道を辿ればよいのかを考えていたら、それがすなわち意識なのでは？だとしたら、意識というのは人間だけの特権ではなく、ほぼすべての生命にあるものだと考えるほうが自然だと思う。
意識を何か特別なものだとしているのは肉体⇔魂、の二元論を考えすぎなキリスト教から脱出しきれていないからではないか。魂など無いと考えれば意識というのは別に特別なものでも何でもない。この番組でも説かれている、哺乳類の大脳新皮質だかどこだかの部分が物事を理論的に考えているとして、それが「特に考えなくても体が勝手に反応する」部分を見つめているとしたら、理論的に考える脳の部分を意識と呼んでいるだけであり、人間は他の動物に比べてその割合が多いだけでは？その、自分の本能的な部分を客観的に眺められる（餌やパートナーにどのようにたどり着くか思考する）脳の部分を「意識」と呼び、古代人はそれを「魂」と呼んでいただけだったとしたら？
これ見よがしに自宅のある北鎌倉周辺の切り通しや古刹を散策しながら自説を展開する養老先生、しかし言っている事は大したことないし信じがたい。鎌倉の自宅の壁に「バカの壁」と落書きしてやりたい（しませんが）。
まあ、賢明な皆さんは中卒のバカの言うことなど信用せず、東京大学のセンセイの言葉を信じていただきますようお願いします。
当代随一の大学者の説を一言で切って捨てる斉藤由貴、必見です。
