ビデオゲーム初期の名作「カラテカ」が2012年に原作者の手によってリメイクされていた、のを昨日知った
Oct 4, 2023
暇つぶしにYouTubeを見るのは全くの時間の無駄なので止めたいのだけど、このような新たな発見(そして割とどうでもいい)があるのでやめられない。
「カラテカ」といえばビデオゲーム初期の名作なのだけど、そのオリジナルの作者であるジョーダン・メックナー自らが2012年にリメイクしていたことを11年後の2023年に知った。知ったからどうということもないけど。
改めてオリジナルのカラテカと2012年版のカラテカを見て、本当にどうでも良いことだが私はこのように感じた:
- 私が触れたファミコン版はだいぶ劣化移植だった。背景の富士山も描かれていないし、オリジナルのApple II版はキャラクターの動きももっとなめらかだった
- 80年代当時の日本の子どもたちは「カラテカ」をクソゲー扱いしており、その大きな理由が「一発で死ぬギロチン」の回避方法がわからないことにあったのだけど、原作者のジョーダン・メックナーが後に「プリンス・オブ・ペルシャ」で同じようなギロチン・トラップを用意していたことを思い出し、ああ、この2つのゲームは同じ人によるゲームだったのか、と知った
- カラテカの登場人物はヒロインのマリコや、ボスのアクマなどのネーミングが日本人的に微妙だったのだけど、2012年版を見ると、斬新な「3人の主人公」だった。1人目はサムライっぽいが(侍が徒手空拳で立ち向かうのもおかしな話だ)2人目の僧侶はどう見ても少林寺拳法で空手ではないし、3人目のパワー系の木こりに至ってはよくわからない。しかし「ライフ(命)」が3つ、と聞いて「主人公が3人いる」と解釈したのは世界初なのでは?
- 2012年版は攻撃と防御が完全に分かれていたのが残念だった。オリジナルのカラテカは同時に攻撃を出した場合、お互いがヒットしてお互いの体力が低下する。それってとてもリアルだな、と今になって思う。空手の試合などを見ていると、お互いの打撃が同時にヒットするのはよくある話だからだ。なので、これをいわゆる「格闘ゲームジャンル」としてカラテカを無理矢理に解釈した場合、このあたりを突き詰めると新しい格闘ゲームができるのでは。
- ストリートファイター以降、攻撃と防御と投げの3すくみ、というのがスタンダードになってしまったが、お互いの体力が同時に削れていく打撃戦というのも楽しいのでは。世の格闘ゲームの流れは「相手が反撃できない時に連続攻撃を<お手玉>する」のが主流になってしまって、当たり前だけど現実はそんなものではないし、手から波動拳も出ない。
- 特にBGMがない、というのも当時の子供としては怖かった。あとは、次の敵がものも言わずに走ってこちらに迫ってくるのも、独特の間があって怖かった。今見ると、それがゲームに独特のテンポを生んでおり、一種の緊張感をプレイヤーにもたらす。
- オリジナルの雰囲気をうまくリメイクしたといえば、このKARATEKA Remasteredの方が良いと思う
- しかし、冒頭の動画のナレーションにあるように「低価格ゲームとしてならこのゲームシステムも良いのではないか」は、至極真っ当な意見だと思った。2012年という時代を考えると、スマホ移植が前提で、テンプルランが流行っていた当時の流行に沿う形で「カラテカ」という一本道ゲームをリメイクしたのがあれであると。
- カラテカの強さというのは、あの、敵から攻撃を受けても一歩も引かないあの感じだと思った。ストリートファイターなんか、ダメージを受けると少しずつ後退するでしょう。あれがゲームのリズムを生み出しているのだけど、後者が主流になった今だからこそ、カラテカは強いなと。