ヴィーガン味覇(ウェイパァー)の発売はヴィーガンコミュニティーに衝撃が走ったのでは?だって味気ない植物性のみの食生活が一気に美味しくなってしまうのだから
味覇は「中華調味料界のコカ・コーラ」のような不変のブランドになろうとしている?
中華風調味料・味覇(ウェイパァー)といえば「とりあえずこれだけブチ混んでおけばスープだろうがチャーハンだろうが全て美味しくなる」という夢の調味料であり、一人暮らしだろうが家庭の主婦だろうが、はたまた町中華レストランの厨房だろうが技術がなくても「美味しい料理」を作ることを可能にした、何かもう、「中華料理の民主化」というか、中国より先に中華料理は民主化済みというか、そのくらいの存在であると私は考えている。
私の記憶だと2010年頃に関西で話題になっていたものが全国区に広まったようだ。
それからスーパーマーケットの棚を見るにつけ、味覇シリーズには「プレミアム味覇」だとか「海鮮味覇」といった別の味が出ていたのだけれど、今度は植物性の材料のみを使った「ヴィーガン味覇」が発売されたというのは全く寝耳に水というか、驚いた。だって、これさえあれば菜食主義者の皆さん — — それが坊さんであれ(日本の坊主は肉食うけどな!)、仏教の不殺生を宗教的にではなく東洋哲学として理解している菜食主義者であれ、グレタ・トゥーンベリのような考えの浅い扇動者に踊らされているだけのアホであれ — — の食生活が、まったく豊かなものに変身してしまうからだ。
食品メーカーの株式会社廣記商行が味覇を「時代に合わせて自社製品を変え、それを普遍的なブランドとして存続させようと」する戦略の一旦として「ヴィーガン味覇」を開発したのだとしたら、それはもう、廣記商行が、単なる「神戸中華街の中華食材卸売り会社」から、コカ・コーラのような時代を超えた、普遍的なブランドになろうという決意の現れにほかならないと思っている。コカ・コーラだって時代の変遷と共に、砂糖が体に悪い*と言われたら「コカ・コーラゼロ」を発売したりと時代に合わせて自らを変え、ブランドを存続させている。
*)そりゃあ、水代わりにコカ・コーラを飲んでいたら体に悪いとは思うしかし砂糖嫌いの振る舞いである「砂糖の結晶1粒でも舐めるのは悪である」という考えは、ヴィーガン(完全菜食主義者)と同じくらい極端な考えであり私は嫌いだ
いつだったか、テレビでこんなドキュメンタリー番組を放送していた。もう名前すら忘れてしまったが、内容はこんな感じだった:
成田空港の近くに、外国人ヴィーガン向けレストランを作ろうとしたが、植物性のダシ(醤油、昆布など)だけではどうしても味に深みが出ずにメニューの開発に苦労していた — —
ここに「ヴィーガン味覇」をブチ込んだら、うどんの筈が一気に中華料理の味になってしまうのでだめだろうが、チャーハンやスープなど、今まで豚肉や鶏肉で出汁を取るのが当たり前だと思われていた料理が、一気に「脱・肉化」されて提供できるのだとしたら?
莫大な資金を投じて「培養肉」など作る必要ないんじゃない?
ヴィーガン料理の何が悪いって、美味くないんだよ。それが問題。それだけが問題だった。
そこに「ヴィーガン味覇」というゲーム・チェンジャーが現れたら?
大ニュースだよ。今からスーパーマーケットへ駆け込まないと。