二俣川の運転免許センターへ行ったが人間の認知を知り安全運転を啓蒙する場所で衝突事故を起こしそうなクソUIに萎えた。
二俣川へ
湘南台駅で小田急線から相鉄線に乗り換えると二俣川駅に行くことが出来る。この日の朝は早朝、瀬谷駅で人身事故が発生したとかで電車が不通ということだったが、それは横浜から神奈川県中央部へ行く線の方だったので、なんとか遅延もなく二俣川駅にたどり着くことが出来た。駅の案内板には「ダイヤ乱れ」と、さも当たり前のように書かれているのだけど、これはdiaglam(列車運行計画表)の事であり、「ダイヤ」というと、何かダイアモンドを連想してしまう。なぜ「列車運行遅延」と言えないのだろうか?
8時過ぎに二俣川へ到着した。早朝の人身事故の影響で、この時間から営業している駅ナカのドトールコーヒーや、ドン・キホーテの入っているビルのマクドナルドは満員だった。駅ビルを出て右に少し歩くとジョナサンがあり、そこで暇をつぶすことにした。ジョナサンは最近、タブレット端末による注文システムを導入しているようで、それで注文してみたが、UIがよく出来ているのに驚いた。日本のクソSIerが作った、デザインのデの字もないゴミではなかったのだ。いいじゃないか、タブレットは京セラ製という、コンシューマー業界ではあまり見かけないメーカーだったしOSはAndroidでもあろうけど、どのようなフレームワークで作ったのだろうか?アニメーションも優雅でなめらかだったので、気になる。
一方我らが神奈川県警はご覧の有様だ:
夜の歌舞伎町も真っ青の原色。信号機じゃないんだから勘弁してくれ…。底辺プログラマーをしていた頃、客先大企業のご立派なおじさま方がMicrosoft PowerPointで作る例のアレと同じ匂いがする。イナカ店舗が楽天にEコマースサイトを作るとなる、アレと同じ匂いがする。Windowsの創英角ゴシックの、ポップなんだかフォーマルなんだか分からない中途半端なフォントがすべて同じポイントで表示され、言いたいことを1画面に全部詰め込んでいる。いらすとやのカットなどを貼り付ければ完璧だ。
“おじちゃーん、何で言いたいことを全部詰め込んで赤やら黄やらの警戒色で色付けすればいいと思ってるのー?ファック・ユー”
その後、教室を訪れた、講習を受けに来た白人女性に対して「日本語分かりますか?」と日本語で聞いた後、署名をする紙を渡して「ユアネーム、ライト(お前の名前、書け)」とまるで人語を理解したゴリラのようなカタコトで英語を操る講師に、ホントにコイツ大丈夫なのだろうか、と思った。中学1年生で習う英語語彙くらい駆使しろ、と思う中卒であった。オレ、ゴリラ🦍。ニンゲン、ユルサナイ…。
講習自体は2時間で、最初にビデオを見せられ、その後は性格診断、休憩をはさみ後半は講師による交差点進入時の注意事項があり、12時過ぎに講習は終了した。
人間の認知の限界を知った上で取りうる危険予測を啓蒙する運転免許センターにおいて、何を意味しているのか理解できないUIをなぜ作るのか?恥を知れ、というかこの辺が日本のダセえオッサンの限界なのだろうか…。そういや日本メーカーのクルマも、ど田舎のヤンキーが好きそうなギラギラメッキのフロントグリルのクルマばかりで、情けない。
私はカッコいいUIを作ってみたかった
運転免許センターの電子掲示板の酷さにすっかり萎えてしまったし、自分が身をおいたSIer業界の、デザインのデの時も無いダセえUIを作った犯人の1人であることを情けなく思う。いつかプログラマーはデザイナーと協業して、美しいUIを作れたらなあ、と夢想していたが、ついぞその夢は叶わなかった。予算に権限を持つ大企業のお偉いさん方の、UIへの造詣の無さは日本の工業製品のダッセえ姿を見れば分かる通りだ。それが、突然変異のように昔のSONYのデザインの良さだとか、アメリカだったらクソダセえアメ車ばかりが工業製品になりがちな中に突然現れたAppleとか、それら企業はなぜ突然に素晴らしいデザインを生み出せるのだろうか?と感じた。
もし私がSIerの下請けではなく、Web制作業界にいたならデザイナーと協業するチャンスはあったのだろうか?趣味でPhotoshop 2.0から使っていたが、SIerに入ると皆、Windowsのペイントで画像を修正しながらExcel方眼紙に画像を貼り付けてゆくという地獄が展開され、何か自分が間違った業界へ入ったのではないか?と思ったが私のような人間が雇用されるという奇跡など金輪際無い、と思っていたので業界に16年ほどしがみついていた間に、何かに拘ってしがみつくことは苦痛の元であるとの仏教的思想が理解できたので、もうそんなことはどうでもよい。とはいえ私の認識が変わったところで運転免許センターの電光掲示板がクソであることに変わりはない。