会社設立完了。これから私のことはボスと呼ぶように。社員は私1人だけど。

Hiroki Kaneko
11 min readJan 24, 2020

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前回

会社設立までに掛かった経費

  • 司法書士事務所
    16万円弱。これは事務所への報酬と登録免許税の合計金額なので、手続きを全て自分で行うなら7万円で合同会社は作ることが出来る。今は会社設立freeeなどのサービスを使って、自分で書類を作成することも出来る便利な時代なのだそう。続いて税理士や社労士に払うお金も、会計freeeや人事労務freeeを使って自分で帳簿をつければ1人で出来る。しかし私はちょっと事情が特殊なので、顧問税理士さんと契約した。これも一番安いプランで契約して、帳簿付けや勤怠管理は自分で行う。こんなにfreee推しだと、何かカネを貰っているのかと思われるが、違う。私はカネを払っている方の人間だ。会計freeeが年26,000円、人事労務freeeが年15,000円+社員1人につき月300円。
  • 電子公告
    freeeのものを利用。年4,000円。
  • 印鑑
    会社設立freeeから申し込んだ。15,000円。司法書士事務所にも頼めるけど、同額だった。
  • 資本金
    払い込みがあったことの証明が必要ということだった。それは本によると預金通帳のコピーらしいが、例えば私が口座を持っているメガバンクのネットバンキングサービスは紙の通帳を廃止しており、その場合どのようにして良いのか分からなかった。この場合、ネットバンキングサービスの取引画面の印刷でも良いらしい。そこに金額、氏名、銀行名が書かれていればよいのだそうだけど、こんなのHTMLとCSSでどうとでも作れるよなあ、と思わないでもない。
    資本金の額をどのように決めるのか。自分が100%出すのなら、7:3ぐらいで7を資本金に、3を自分の当面の生活費として残しておく、としか考えていなかった。
  • シェアオフィス初期費用
    遠隔地で起業するため、まずは登記できる本店の住所が必要になる。シェアオフィスは地方自治体が運営するものが月5,000円ほど、私営が月10,000円ほどだった。しかし自治体シェアオフィスは空きがでるまで時間があったことと、審査があるそうだったから、お金を払えばすぐに入居できる私営シェアオフィスを借りた。これが初期費用は1ヶ月分の家賃+初月の家賃。
  • ドメイン購入
    オンラインでの認知度を上げるためにドメインを購入したい。Web屋さんはこんなものはお手の物かもしれないが、私は今の今までドメインなど買ったことがなかった。購入先の候補は2つ。Googleから買うか、Squarespaceから買うか。同じドメインならGoogleからの方が年間$5ほど安かったので、Googleから買った。年$35。ついでにそのドメインを利用したメールアカウントも欲しかったので、G Suiteも契約。これが月680円。
  • Webサイトホスティング
    国内外のホスティング業者を調べた結果、SquarespaceのWebサイト管理、デザイン機能が一番優れていると判断、日本では全然流行っていないがニューヨークに大きな本社ビルまである会社だ。これは1サイトにつき幾らという計算なので、コーポレートサイトと店舗サイトで2つ購入しなければならない。新年割引中に年間契約をして、一番安いプランが年12,000円、その上のプランが年19,000円程度だった。これを12で割れば月あたりの経費はぜんぜん高くない。日本語メニューが無い、というだけでこんなにも敬遠されるのはMediumも同じか。しかし型にはまったWordpressサイトを作って似たような記事を作り、最後に「いかがでしたか?」と書きたくはない。「Webサイトはこう作れ」というお手本があると、皆がそれを真似して没個性に沈んでゆく例。
  • Acuity Scheduling
    ネット予約サービス。もともと独立企業だったが、Squarespace傘下になったとのこと。月$15でSquarespaceのWebサイトに埋め込むことが出来る。同様のWebサービスには、リクルートのAirリザーブがあるが月5,000円だし、自分のWebサイトから一旦Airリザーブに飛び、また戻ってきて…というのが美しくないし、ユーザーは迷子になってしまうだろう。しかもAirリザーブのデザインときたら、いかにもRails+Bootstrapで作りましたといった風情で美しくない。AcuityはPHP製のようだが、デザインはシンプルで美しいし、何よりSquarespace内にコンポーネントとして埋め込めるので、複数のWebサイトを往復することはない。
    ネットから観測できる限り、日本でこのサービスを使っている業者はいないようだ。例によって日本語メニューが用意されていないので独力で日本語化した。しかし日付フォーマットだけは変更できなかったため、サポートデスクに「日付書式を日本語にしたい。これさえできればお金を払う」と言ったら、すぐに裏で何事かを調整してもらい、日本語になった。言ってみるもんだ。これをSquarespace専門のWebデザイナーさんに話したら「そんなことできるんですね」と知らない様子だったことから、恐らく日本初。
本邦初公開の日本語化したAcuity Scheduling
  • Webデザイン料
    Squarespaceを専門にしているWebデザイナーさんにお願いした。美しいテンプレートがあれば素人でもWebサイトが作れるよ、と宣伝していても、私が作ったWebサイトはどうにも素人くさいものができてしまったので、最初はプロにお任せして、以降のメンテナンスとコンテンツの拡充は自分で行うことにした。これが約14万円。
  • FileMaker
    若い人はファイルメーカーって何?と言いそうだし、Windowsしか知らないオッサンは「Accessみたいなものだろう」と言うかもしれない。クラリスは、1980年代にAppleの子会社として設立し、Claris Works(Officeスイート)やらMacPaintやら、Macアプリ黎明期を作ったセカンドパーティーだ。ちなみに私はMacPaintを白黒ペイントソフトだと知らずにMac LC IIと同時購入して、結果3万円を溝に捨ててしまいがっかりした思い出がある。そのうちデータベースソフトのFileMaker専業になり、今に至ると。これのスタートアップ企業応援プログラムに応募し、5人分×3年のライセンスが50%引きで約14万円。
    顧客管理に使うつもりで購入したのだけど、今どきこんなのWebアプリでやるって思いました?では手書きサインはどうします?Canvasを使う?それは誰が実装するのですか?私に頼んだら6ヶ月で500万円くらい取ります。というわけでFileMaker GoのiPadアプリで顧客管理、署名などを行って、サーバーは最初はMacで、そのうちAWSにしてしまおうと考えています。これがペーパーレスの一番の近道のはずだ。こういう要求仕様があったとして、もし30代のプログラマーならRailsとかを使って、20代のプログラマーならiOS/Androidアプリを0から作り始めるんじゃないだろうか。面白そうだが、私にそんな時間はない。時に手垢のついた手法が最も近道になる場合もある。こういう技術の採用の仕方は、中年にしかできない。
  • ネットワーク機器
    Ubiquitiのルーター、スイッチ、WiFi AP、CloudKey、カメラも入れて8万円強。これでLANを組んでいる企業は日本にあるのか。ネット上から観測できる限りでは、あまり無いのでは。

以上、「ぼくのかんがえたさいきょうの設備」の紹介でした。

仕入先

iPhone正規修理店と言うとなにか悪いことをしているようで聞こえが悪いので、独立系修理店/Independent repair shopと呼ぶことにする。Appleから純正部品が供給されるまでは互換部品で修理することにする。その互換品をどこから仕入れるのか?全国に互換部品の卸売店があるので、サンプルを買いながら部品の良し悪し、値段を検討しなければならない。また、仕入れ値を下げるために直接、生産地である中国から部品を買い付けなければならないと感じているので、今のうちにAliExpressから部品を買ってみて、運送に掛かる日数や品質などに慣れておかなければならない。
AliExpressの使い方を覚えるために買ったサンプルは以下のものだった:

  1. iPhone 6s用ディスプレイ
  2. iPhone 6s用バッテリー
  3. ブロンプトン自転車用前カゴ(個人的な買い物)

今の所、上記3つの買い物をして、1は深センから5日程度で届き、驚いた。3は上海から2週間程度掛かった。2は注文からそろそろ4週間になるけど、今頃どこにいるのか届きもしないし追跡もできない。注文から60日経って届かなかったら、返金してもらうようお願いしなければならない。
それにしてもAliExpressには、Amazonでは売られていない品物が大量にあって、楽しい。

国内からは、横浜にある2つの業者から試しに買ってみた。これらは国内の運送業者を利用するために、すぐ届くのは当然として、品質に何か違いがあるのかはこれから識者に聞いてみることにする。国内業者だって仕入先は中国、それも深センからであろうから、中間マージン削減のために直接買い付けたいところだ。しかし実際は荷物がどこかへ紛れて届かない場合もあるだろうから、国内卸売業者と併用することになるだろう。
iPhone用互換LCDパネルのメーカーは乱立しており、既に撤退した業者もあり、どこが品質が良い、というのはあまり無いようだ。心配しているのは初期不良のことで、外国の業者から買ったものに初期不良があった場合、それを認めさせて返金してもらうのはかなり骨が折れる作業になるだろう。iPhone X以降のOLEDパネルについては当初、生産はサムスンしか出来ないということだったが、今はどうなのだろうか?iPhone X用LCDパネルという、純正ではありえない互換部品があったけど、あまりにも色味が違った場合にユーザーが納得するだろうか?

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Hiroki Kaneko
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Written by Hiroki Kaneko

自営業のソフトウェア技術者。Airbnb TOP5%ホスト。サイクリングと旅行が趣味。

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