初めて運転免許の書き換えに行ったがあまりに非効率で参った話。非効率は自分か、制度か?
二俣川は遠い
最近は急行列車も停まるようですが二俣川といえば神奈川県民にとって「運転免許試験場のある所」以上でも以下でもない、それ以外に用事のない辺鄙な場所である。900万人を超す神奈川県住民が、唯一運転免許試験を受けられるのが1箇所しかないのがそもそもの問題だ。例えばあなたが県西部、箱根町の山の中に住んでいる場合、朝8:30までに二俣川に集合することは始発列車に乗っても無理なので、前日から周辺ホテルに宿泊しなければならないという時間もカネも掛かる事を、運転免許の書き換えの度にしなければならない。運転免許に関わる試験や手続きなんて、各地の自動車教習所で出来たらいいのに。
地元の警察署で更新もできるそうだが…
私は齢40にしてはじめて運転免許というものを取得した。生まれてこの方、試験というものが大嫌いな性格で、そのようなものから逃げて逃げて今まで生きてきた。損な性格だったと思う。もし私が試験というものをゲーム感覚で楽しめるような性格であったら、もう少しカネは持っていただろうし、人生の幅も広がっていただろう。そういう次第でこの春、はじめて運転免許の更新というものをすることになったのだけど、自宅から運転免許試験場のある二俣川に8:30に到着となると朝6時起きになってしまうので遠慮して、近くの警察署へ行くことにした。
まず更新料というものを収入印紙で払わなければならない。といっても警察署で収入印紙を買えるわけではなく、ご丁寧に警察署の真向かいに、神奈川県交通安全協会の建物がある。まるでパチンコ屋と景品交換所のような癒着、欺瞞を感じるのは当然のことで、警察官の天下り先であるらしい。2年前、はじめて運転免許試験場で試験に合格した時、安堵のため息を付いていたら、交通安全協会の人間だというオッサン、元警察官の天下りで毎月給料貰ってますといった風情の小男がこの神聖な試験場に入ってきて、おもむろに営業トークをはじめた。なんでも交通安全協会に入ると、免許更新手続きに裏口入学じゃなかった、癒着施設である専用の窓口から受付できて並ばずに済む他、申請用紙を代筆してくれる、写真を撮影してくれる、おまけに免許更新の時期になったらお知らせ葉書を送ってくれるという魅惑の各種サービスが受けられるという!お前インターネットって知ってっか?このハゲ。何万年前の話しだよ?この試験会場にいる若い世代がンなモン入るわけねえだろ、と思っていたら、このミレニアル世代たちが次々と交通安全協会の入会手続きをしているのを見て驚いたことがあった。若いからといってテクノロジーを正しく理解しているわけではないのか。
何の話だ。つまり収入印紙だけを購入して「交通安全協会にも入りません」と言うと「じゃあ自分で全部やれ」と言われ、言われませんが、なぜか運転免許関連の業務委託を独占的に受けている、このパチンコ景品交換所から追い出されて警察署へ行くことになる。担当者曰く、初回更新者は本日ここで講習を受けるわけには行かず、なんと
「4月の限られた3日間のいずれかに市民会館へ行け、行けなければ運転免許は失効だ。それが嫌なら二俣川へ行け。二俣川へ行っても運転免許の受け取りは警察署だ。あ、お前の証明写真だけど、白いジャケットを着ていて背景との境界が曖昧なので却下されるかもしれないからな」
という次第だった。なぜ2月に申し込んで講習が4月なのか。そんな事なら最初から二俣川へ行けば運転免許は当日に交付されるというのに。私、4月の予定なんて分かりませんよ。
私の何がいけなかったのか?
- 暇な癖に早起きが嫌で二俣川へ行くのを渋ったこと
- すばらしい神奈川県交通安全協会に入会しなかったこと
- すばらしいユニクロのダウンジャケット(白)を着て証明写真を撮影したこと
失敗を繰り返さないために
- 暇な人は運転免許試験場へ行こう
- 忙しい人も運転免許試験場へ行こう。警察署へ行っても何度も休みを取る羽目になる
- 先々の予定が分からない人も運転免許試験場へ行こう
- 渋滞と運動不足と交通事故と気候変動を招くクルマなんぞに乗るのをやめよう。写真付き身分証が必要ならマイナンバーカードがある
神奈川県民への追伸
二俣川の運転免許試験場近くにあった喫茶店「キッチン合格」は、閉店したそうです。
神奈川県警への追伸
インターネットって知ってっか?知らねえから踏み台に利用された奴を誤認逮捕してるんだろ?講習会の日程をWebで公開してくれ。
続く。