台北 2019年1月(1)
急に休みが取れた。しかしあまりに急だったので、旅行計画など立てられない。しかし旅行へは行きたい。行くなら近場しかない。6年ぶりの海外旅行。台湾行きの航空券を買った。スクート航空、成田発台北経由シンガポール行き。久しぶりの国際線。窓から見える巨大なエンジンにはロールス・ロイスのロゴ。旅行気分が高まってきた。雲の上を飛んでいる時も、エンジンのRRのロゴに安心感を覚えた。このエンジンが飛行機の巨体をシンガポールまで飛ばすとは…と見入っていた。
今回初めてスクートに乗ったが、席は広いし、日系のバニラエアより良いと感じた。ただし食事は別料金で小さな冷凍カレーが出てくるだけ(しかも離陸前に出てくる)。これはLCCなので仕方がない。台北で美味しいものを食べよう。
桃園空港からバスで台北へ。空港バスは後ろの座席に乗ると、天井が低くて頭をぶつけます。前側に乗ろう。台北駅まで130NT$くらいだったか。
残念ながら台湾のドライバーは運転が荒っぽい人が多い上に、四方からバイクが突っ込んでくるために、空港から台北駅行きのバスに乗っているだけで肝を冷やす体験ができる。台北の街の雰囲気は、日本で例えると東京ではなく大阪に近いと思う。変なオッサンが歩いている所とかがよく似ている。
台北で予約したユースホステルは、Old Door Hostel & Bar 門埕青旅。2012年に訪れたときは執事喫茶などオタクショップだらけだったけど今年行ったらそうでもなかった台北地下街Y路を歩いてY13出口すぐ。オープンして間もない清潔な室内を、親切な若い台湾人カップルが経営していた。1階がバー。2階が男女兼用ドミトリー。3階が女性用ドミトリー。4階もあるらしいけど行っていないのでよく分からない。チェックイン時にお土産として、東京ばな奈を渡した。
このホステルは立地も良いし、ベッドも日本のカプセルホテルのような作り付けなので、2段ベッドにありがちな上下段の音が気にならない。トイレは自宅と同じ型の、TOTOウォシュレット。朝食付き。素晴らしい!
台北駅から歩いて行ける夜市へ。この裏手は小学校なのだけど、私が小学生なら毎日放課後にここで買い食いしてしまいそうだ。実際、台湾人の友人に聞いたところによると台湾の外食率は高いそうで、その人が子供の頃も親から小遣いを渡されて外食できたからこそ、両親は共働きができたと言っていた。
ケミカルな味のシロップが掛かっているだけの日本のかき氷は、ありゃ何だ!?手抜きか?台湾のかき氷の方が絶対に美味しい。このトッピングを見よ。
翌日朝。小雨。運が良ければ窓付きのベッドで寝られる。ああ、ここは理想のユースホステルだ!
漫画専門店か?「台湾漫書基地」と読める。それにしても台湾人作家の描く絵は日本人的感性から、全く違和感がない。中国の漫画絵が「何かが違う…」と思うのとは対照的だ。多分これ、オタク文化受容の歴史の長さだと思うのだけど。1980年代、私が子供の頃は台湾のオタク文化というと、少年ジャンプが勝手に翻訳されて海賊版として売られている、といった感じだったのですが(正式版が存在しないのだから海賊版を非難することはできない)、今やインターネットによりリアルタイムで日本の漫画やアニメ(をボランティア=漢化組が翻訳したもの)を見ているので、距離はもう関係ない。
いや、違うか。中国でも1980年代から日本の漫画を(海賊版だったとしても)受容していたような。おそらく、一度台湾か香港で中国語に翻訳されたものが中国に流れていっていたと思う。1990年代の日本人の中国旅行記で、聖闘士星矢のアイスクリームを見つけたとか何とかいう漫画を読んだような気がする。
前日にFacebookで「いま台北にいます」と、誰に向けるでもなく呟いたら、台北在住の友人、キキさんが市内を案内してくれる事になった!
キキさんが子供の頃、住んでいたという永楽市場界隈を案内してもらった。
台北霞海城隍廟。縁結びの神・月下老人が祀られている。良縁を願って、日本人の女の子も沢山来るのだそう。
ああ、これは…「孤独のグルメ」でゴローが食べた「下水湯(砂肝スープ)」の店か?違った。永楽小吃だ。(Season5 Episode5)。日本人観光客がたくさん来ていた。みんな「孤独のグルメ」見てるの?あんな、単なるフードポルノを???