怖い!電気モンスターに食べられる!:ビッグイシュー363号

Hiroki Kaneko
4 min readJul 20, 2019

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今回、定期購読者には「路上脱出生活SOSガイド東京23区編」が付いてきてお得だ。

ビッグイシューアイ 先住民族の反対運動で、ベトナムは原発を白紙撤回 「ここで生きるために、原発に反対し続けます」

局地的な災害で収まる原発事故より、地球規模で逃げ場のない気候変動の方が大変な問題なのよ。そして増大し続ける電力需要に火力発電所で対応していたのでは排出されるCO²により気候変動がますます激しくなるのよ。原発はCO²が出ないんだよ。そのくらい分かれよ。
原発に代わるエネルギー源というと、反原発厨の皆様はすぐに太陽光発電だとか、風力発電だとか言うのだろう。いいね!晴れの日の日中と風のある日はいいね!あと充電池もたくさん買っておいてね。

もうどこで読んだか忘れたので出典を示せないけど、エジソンによる初の発電所が出来て、今まさにアメリカで電気産業が興ろうとしていた頃、当時の大衆は電気に関する無知から、電気は何か、自分がとって食われる怪物のようなものだと思っていたらしい。そこで各地の学校は電気に関する基礎知識を教えるようになり、そこで教育を受け、電気の知識のある人々がアメリカの電気産業を支えていったのでした、という話だった。

反原発厨の皆様は、「電気はモンスター」だと思っていた頃のアメリカの大衆と似ているなあと。だいたい、私の親に「原子力発電所ってどうやって電気を生み出しているか知っている?」と聞いた所で答えられないだろう。何か、核分裂という未知のエネルギーがどうにかなって電気が生まれる、と思っているのではないだろうか。しかし実際は、その熱で水が沸騰して、蒸気によりタービンが回り…と火力発電と変わらないのだ、単なる湯沸かし器なのだ、と理解すれば、何か「未知のモンスター」だとは思われなくなるのだろう。

だいたい、ホームレスを助ける事がミッションであるビッグイシューと反原発という「無知な奴が勝手に政治問題化した」原発と何の関係があるのだろうか。

あと、スリーマイルも福島も、原発事故が直接原因で死んだ人は0なんだけど。これ、何人の日本人が知っているのだろうか?「東京電力は事実を隠蔽している」というのは得意な癖に、学者が調べた中立で客観的な統計を無視する理由は?

原発事故によって、確かに癌や白血病のリスクは上がるかもしれない。しかし気候変動による自然災害や旱魃でこの先、どれくらいの人が死ぬことになるだろうか?完璧な答えなど無い以上、「死人が少ない方」を選ぶしか無い。

もし私が将来、職も貯金も住む家もなくなって路上に放り出された時、こんな無知ばかり書かれている雑誌を売るしか無くなった時、これでは胸を張って売ることは出来ない。「気候変動という現実から目を逸らし、チェルノブイリ以来の<原発=ケガレ思想>から30年以上脱出できない左派のイデオロギーが満載の雑誌です。一冊いかが?」と私は言えるだろうか?いや、編集部へ行って「私に記事を書かせろ!」とか「2019年にもなってMicrosoft Word/Excelなんて言ってんじゃねえ!新橋のシェルスクリプト屋が作ったスクリプトを改造して基幹システムも勘定系も全部作ってやるからPCを貸せ!あと今どき全部shで書くのはダルいからRubyぐらい使うし、RDBMSぐらい使うぞ。まったくよー2019年にもなってRubyじゃねえよなあ実際。日本のRubyコミュニティがキメエんだよ。でもshよりマシだろshより」とか言うだろう。

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Hiroki Kaneko
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Written by Hiroki Kaneko

自営業のソフトウェア技術者。Airbnb TOP5%ホスト。サイクリングと旅行が趣味。

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