逆チキンレース
明日は統一地方選挙の投票日だ。あの、意味の無い、アホみたいな「お願いします」の大合唱が今日で終わると思うとホッとする。だいたい「お願いします」ってなんなんだ。君、「お願いします」を英訳しなさい。できないだろう?あんな言葉に意味なんて無いんだ。この文脈では「私に投票しろ」と言っているだけで、自分の政策なんか二の次なんだ。投票とは、「お願い」されたからといって、その候補者に投票するものなのだろうか?だとしたらあなたは政治を理解していない。「お願い」されたって誰が誰に投票したなど、分かるはずもないのだ。出口調査だって嘘を言えばよい。「お願い」する意味がわからない。
2019年にもなって相変わらずクソうるさい選挙カーにもうんざりだ。このアホみたいな風習が日本独自なのかどうか知らないけど、映画「ホワイトハウス狂騒曲」でエディ・マーフィーが選挙カーに乗っていたから、戦後にアメリカから入ってきた風習だろうと推測する。アメリカは車前提の街づくりなので、車で移動しなければ各家庭を訪問できない、という理屈はわかる。
朝、出勤すると駅前で候補者が通行人たちに「おはようございます」と連呼している(選挙活動が朝8時開始なら、7時から「朝立ち」して8時までは政治的な言説を控えているのだろう)。これも「私に投票しろ」と同義語。「おはようございます。お勤めご苦労さまです」権力がほしいだけのお前に挨拶なんぞされたくない。
なんでこんな、意味のない、合理的でない、バカみたいな、ことを、し、て、い、る、の、か。公約に「選挙カーだの街頭演説だの、何千年前の話でしょう?私が言いたいことは紙かWebサイトに掲載していますので、読んでね」だけの立候補者がいたら、その人に投票したい。しかしそのような人はついぞあらわれない。皆が同じことをしているから、一人だけ出し抜けて、それで効果がなかったら怖いからだ。このような状況を何と呼ぶのだろうか?最初にくだらないしきたりから降りた人だけが勝つので、「逆チキンレース」とでも名付けよう。そして、この戦略で初めて当選した人が現れたら、後は雪崩を打ったように皆が真似するだろう。その時、真似した立候補者たちは後からパイオニアのマネをして「いやー、私も以前から非効率的だしうるさいと思っていたんですよねー」などと、しれっと言うのだろう。背中から飛び蹴りを食らわせてやる。
これは有権者に対して政治を禁忌させ、一部の人間へ富と権力を集中させるための策略なのだろうか?分からない。分からないので、本を読んで勉強することにした。きょう自宅に本が届いたが、果たして最後まで読めるだろうか。
以前に読んだ本は、とてもおもしろかった。時間を作ってぜひとも紹介したいと思う。
上記3冊を読み終わると、党派心だけの人間などチンパンジーと同じに見えてくる。